神奈川県で相次ぐ「異臭騒ぎ」で新たな展開です。採取した空気からガソリンに含まれる物質が検出されていますが、これが異臭の原因ではない可能性が出てきました。
事の発端は、今年6月4日夜。神奈川県三浦市や横須賀市で、「ガス臭い」「ゴムが焼けたような臭いがする」「魚が腐ったような臭いがただよっている」といった通報が200件以上確認されました。横須賀市消防局によると、「気分が悪い」と訴え病院に運ばれた方もいらっしゃいます。またガス会社と共にガス漏れを調べたものの、原因となる事案は発見されませんでした。
巨大地震の前兆?
「異臭騒ぎ」が地震の前兆とされる理由は、相模湾付近は複数のプレートが複雑に絡み合っていることに加え、大きなガス田が広がっているとされているため、地殻活動が活性化することでガスが噴出すると想定されること、そして過去の大地震前にも同じような異臭騒ぎが文献として残っているためです。
引用元
https://www.jihoken.co.jp/kasai/jishinmadoguchi/cat1/4273/
10月にも横須賀市や葉山町などで「ガス臭い」などと異臭を訴える通報が相次ぎました。県が臭いがする空気を採取したところ、「イソペンタン」などのガソリンに含まれる物質が高い濃度で検出されました。異臭のもとは、この物質なのでしょうか。
しかし、実は今回、検出された物質の濃度は人間がにおいを感じられる濃度ではなく、専門家は異臭のもとではないと見ています。では、異臭の元となる成分、謎の“物質X”は何なのでしょうか。
神奈川県環境科学センター調査研究部・坂本広美部長:「一つ考えられるのは硫黄系の物質になります。」
硫黄系の成分は極めて微量でも人間の鼻で感じられますが、機械で測るのは難しいそうです。また、硫黄系の物質には一般的に人為的なものと火山ガスなど自然由来のものが含まれるため、何が原因か絞り込めないのが現状です。県は異臭が発生した時、工場や事業所などで漏洩(ろうえい)がなかったか調査しましたが、今のところ、悪臭発生時に漏洩や事故があったという情報はなし。
今回の異臭は範囲が広いこともあり、原因の特定には至っていません。
引用元
https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000202183.html